元看護師ママが教える!冬に子供がかかりやすい感染症TOP3

お役立ち情報

風邪やインフルエンザ、胃腸炎など、冬は感染症が流行り、かかりやすくなる季節です。
本格的な冬真っ只中の今、改めて知っておきたい感染症の種類や予防法などをご紹介したいと思います。

ロタウィルス

冬季に上・下気道感染を引き起こす代表的ウイルスです。どんな症状なのでしょうか。

ロタウイルス感染症とは?

ロタウイルス感染症は、乳幼児をはじめ子どもに多い急性胃腸炎を引き起こす感染症で、2〜3月にかけて最も多く発生します。
他のウイルス性胃腸炎にくらべて下痢や嘔吐の症状がはげしいことが多く、入院が必要となる小児 急性胃腸炎の原因のうち50%を占めるとされています。
成人にも感染しますが、軽症ですんだり発症しなかったりする場合が多いようです。
治ったあとの免疫は不完全で、再び感染することもありますが、通常二度目は重症にはなりません。

どんな症状?

潜伏期間は1〜3日で、主な症状としては激しい嘔吐や下痢、39℃以上の発熱です。
便の色が白色になることがあり、大量の水様性の下痢が出ることから脱水に陥りやすく注意が必要です。
発症後、通常であれば2〜7日程度で症状は治まりますが、まれにけいれんや脳症を合併することがあるので注意が必要です。

かかってしまった時の対処法と予防法

特に抵抗力の弱い乳幼児が感染すると、「脱水症状」になりやすいので、症状が少し落ち着いた時に、少しずつ水分補給を行ってください。
尚、下痢症状がひどいからと言って、強い下痢止めを服用すると、ウイルスが腸管内に溜まり、回復を遅らせることがありますので注意してください。
そして感染経路をきちんと把握しましょう。
ロタウイルスは主に経口感染と接触感染で感染します。
ご家庭では、汚染された水や食べ物を介して、あるいは汚染された物の表面(ドアノブ、手すりなど)を触った手などから口に入り感染します。

インフルエンザ

冬の代表格インフルエンザ。どのような症状なのでしょうか。

インフルエンザとは?

インフルエンザはインフルエンザウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症です。
例年、12月~3月が流行シーズンです。
感染力は強く、感染した人の咳やくしゃみなどによってウイルスが飛び散り、それを吸い込むことによって感染します。
ウイルスが付着したものをさわった手で、口や鼻の粘膜をさわることでも感染します。
また、症状が出る前日から感染力を持つため、気づかないうちに感染を広げる危険性があります。
正しい知識をもって、感染を予防しましょう。

どんな症状?

1~2日の潜伏期間の後、突然寒け、高熱、頭痛、関節痛や筋肉痛、だるさなどの症状があらわれるのが典型的な例です。
激しい咳がでることも多いです。
熱は40℃近くまで上がることもあります。 だるさなどの症状は3~4日で治まり、多くの場合、熱も含めて1週間前後で治ります
ただ、インフルエンザは非常に強いウイルスで、気管支炎や肺炎、中耳炎を併発することがあるので注意しましょう!

かかってしまった時の対処法と予防法

手洗い、うがい、マスクが基本です。
手洗いは石鹸を十分に泡立てて、30秒以上かけて洗うようにしましょう。
また、うがいができない乳幼児については、こまめな水分摂取も効果的です。
インフルエンザの予防接種は13歳未満では2回接種が推奨されています。
1回目と2回目は2~4週間の間隔が必要です。
また、ワクチンの十分な効果が得られるのは2回目を接種してから2週間以上経過してからです。
したがって、インフルエンザが流行してから予防接種を受けても十分な効果が得られません。
インフルエンザの予防接種の打ちはじめとしては、本格的に流行しはじめる12月中旬ころに効果が得られるよう、11月に入ったら1回目の接種を受けるのがよいでしょう。

RSウィルス

よく聞くRSウィルス。どんなものなのでしょうか。

RSウイルスとは?

RSウイルスの感染でおこり、乳幼児気道感染症の重要なウイルスです。
RSウイルスのRはRespiratoryの略で「呼吸の」という意味だということからもわかるように呼吸器系に感染するウイルスです。
RSウイルスの感染力は非常に強く、2歳頃までにほぼ100%の子どもがかかります。
一度かかっても免疫が十分にできないので何度もかかります。
潜伏期間は2~8日で、症状が現れる前でも感染することがあるうえ、症状が消えてからも1~3週間は感染する力があると言われています。

どんな症状?

症状は風邪に似ています。
軽い症状の場合は、鼻水・咽頭痛・咳・発熱などで、1週間ほどで治ります
重症化した場合は、ひどい咳・ゼーゼー・呼吸困難・乳児の場合は哺乳力の低下などが見られます。このような症状が見られる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

かかってしまった時の対処法と予防法

症状に対しての対処療法が中心で、水分補給・睡眠・栄養・保温をして安静にして経過をみることになります。
また、咳でなかなか眠れないことや、おっぱいやミルクが飲めないということもありますから、部屋を加湿する、楽な体位、こまめに飲ませてあげるなどの工夫が大切です。
また予防として、流行期に生後6ヶ月未満の乳児を連れて外出をする場合には、人ごみを避ける、
まわりの人が感染源にならないように注意しましょう。
手洗い、うがい、マスクの着用。
おもちゃやおしゃぶりなど赤ちゃんが口に入れるものは清潔にしておく。(RSウイルスは消毒薬に弱いので、次亜塩素酸ナトリウム(ミルトンなど)、消毒用アルコール、ポピドンヨード(イソジンなど)が有効)があります。

感染症に備えることが大切

いかがでしたでしょうか。
冬になりやすいTOP3、予防していくということがいかに大事かが分かりました。
かかってしまっても、慌てず対処していくことも大切ですね。

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